自分の考えをまとめ,伝えよう!!

話の内容をとらえて,自分の考えをまとめよう

めざしたいコミュニケーションの姿

自分と友達の考えを比較し,自分の考えを深めるために質問する姿(考えの共通点や相違点を確認し合う姿)

本単元では,賛成・反対の立場を決めて意見を出し合うという討論的な言語活動を行います。そうすることで,話し手の目的がはっきりし,自分が何のためにその話を聞くのかという部分に焦点を当てることができたり,話を聞く前と後で自分の考えがどう変わったかや変わらなかったのかをまとめ直す必然性が生じたりします。自分の立場や考えの理由を明確にしたうえで,互いの意見と理由を交流し比較することを通して,考えを深めていきます。

本時のねらいと展開

ねらい

自分が聞こうとする意図に応じて,お互いの考えや表現を比較する

ことを通して,理由や事例の適切さを検討することができる。

展開

①課題をつかむ

②グループで考えを交流する

③お互いの考えに質問し合う

④まとめる

⑤ふりかえる

実践例(意図・取組)

コミュニケーション力を育成するにあたって,単元を通して,賛成と反対の二項対立で意見を述べ合う活動を行います。話合いを活性化させるために,まずは自分の考えをしっかりもたせます。思考ツール(ピラミッドやフィッシュボーンなど)を使い,意見と理由やその支えとる事例の関係を視覚的に捉え,グループの議題について自分自身との対話を粘り強く行えるようにしていきます。そうすることで,話合いの時間も自信をもって自分の考えが言うことができ,思考も活性化することができました。また,自分とは違う逆の立場に立って理由や事例を予想させます。そうすることで,自他の考えを比べ,関係するところはあるか,補強する考えはないかといった点を重視しながら聞くことや,自分の考えとの違いを考え質問することができました。
ふりかえりでは,ロイロノートを使い,「友達との交流で学んだことはあったか」「もっとやってみたいこと」「話合いにむけて」の観点ごとに色分けされた用紙を選びふりかえりを書かせました。そうすることで,友達の考えを取り入れるよさを実感できたり,色によって観点の違いから同じ観点を選んだ人と比べたり,違う観点を選んだことも比べたりできるようにしました。

成果と課題

成果

・自分の考えをもつ段階で,思考ツールを使ったことにより,「主張」「理由」「事例」と内容や構成を明確にしながら,自分の考えをもつことができました。

・ロイロノートを使って,ふりかえりをすることで,全員のふりかえりをリアルタイムに表示し,共有化を図れました。

課題

・グループの題材によっては,賛否の理由が似てしまい,話合いがしにくいものがありました。「A派かB派」という題材よりも,「賛成か反対か」という題材のほうが様々な理由が出てくると思います。

・端末を使うとコミュニケーションが少なくなりがちになりました。そのため,マネジメントやタイピングの差が出ないようにしておく必要があります。