3.45はどんな数?~付箋を使って仲間分け~

小数のしくみを調べよう

めざしたいコミュニケーションの姿

集団の中で,多様な考えを出し合い,共通点・相違点を確認し合う姿

「小数も整数と同じように,様々な表し方で表すことができるかな?」3.45を様々な表し方で表します。~と~を合わせた数という「和の見方」,~より~小さいという「差の見方」など,一通りの表し方だけではなく二通り目も考えます。全体交流では,板書で表し方を整理・分類することで共通点や相違点を明確にしていきます。適用問題では,2.345の様々な表し方を付箋に書き,グループで付箋を考え方ごとに分類していきます。

本時のねらいと展開

ねらい

既習の整数や1/10の位までの小数の表し方や考え方を基に,1つの小数を多様な見方を用いて表すことができる。

展開

1.課題をつかむ
2.自分の考えをもつ
3.考えを出し合い,整理分類する
4.適用問題をする
5.まとめとふり返りをする

実践例(意図・取組)

本時では,「3.45は,どんな表し方ができるか。」という課題からこれまでの本単元での学習を想起し,小数も整数と同じように様々な見方ができることを問題解決の過程において明らかにしていきます。また,適用問題の場面でグループ活動を取り入れます。グループで話し合いながら表し方を分類・整理していく中で,めざすコミュニケーションの姿に迫っていきます。
 自分の考えをもつ場面では,既習を思い出しながら,幾通りもの方法で表すことができる児童が多く見られました。
全体交流の場面では,3.45の様々な見方,表し方を板書で整理していき,5つの仲間に分類することができました。
適用問題の場面では,桁数を増やした2.345の様々な表し方を考え,付箋に書きました。「もっと書きたい。」「他の表し方ができる。」などとても意欲的に取り組む姿が見られました。グループで付箋を持ち寄り,全体交流での整理・分類を基に,グループで集まった付箋を同じ表し方で整理していきました。また,どのように分類したのかネーミングしていきました。活動中の話し合いでは,「~と~の考え方は一緒だよ。」「~と~は違うよ。」「位取り表が基になっている。」など共通点や相違点を見つけながら話し合い、整理・分類している姿が見られました。

成果と課題

成果

・付箋に書くことで,視覚的に捉えやすくなりました。
・グループ活動では,何を話し合えばよいのか明確であったため,多くの児童が意見を言うことができていました。
・適用問題にグループ活動を取り入れることで,新しい見方が出てきました。

課題

・グループ活動での話し合いを活発にさせたかったため,全体交流での押さえが弱くなってしまいました。コミュニケーションのねらいと算数科のねらいのどちらに重点をおくか考えていく必要があると感じました。
・話し合いについてのふり返りを4件法で行ったが,1~4の統一性がなかったため,児童によって捉え方が曖昧になってしまいました。