わたしと ちがって ~を動かしていたね!

ぼくら わたしたち なりきりヘンシ~ンズ(表現遊び)

めざしたいコミュニケーションの姿

友達との動きを比べて、共通点や相違点を見付ける姿(共通点や相違点を理解して聞く姿)

表現遊びは、言葉をつかわなくても相手と身体表現を介して通じ合うことができます。コロナ禍で様々な制限があるなか、題材の特徴にふさわしい動きを見付けるために自分と友達の動きの共通点や相違点を感じ、伝えることができればと思いました。そこで全体で題材になりきった動きを共有した後、児童が次々にペアを変えていき、相手の動きをまねる(ミラーリングする)ことでコミュニケーションをとる場面を設定し、自分の動きと友達の動きとの共通点や相違点を感じ見付けていく実践をしました。

本時のねらいと展開

ねらい

・友達と一緒になりきって即興的に動く中で、友達と自分、友達と友達の動き方に違いがあることに気付き、題材にふさわしい動きを見付けることができる。

【思考力,判断力,表現力等】

展開

(展開)

①手遊びの動きからウォーミングアップをする「こんにちは さようなら」

②本時の課題をつかむ

③生き物(イソギンチャク、うなぎ、いせえび)になりきって 動く

④友達と動く

⑤本時のまとめとふりかえりをする

実践例(意図・取組)

児童が友達と自分、友達と友達の動き方に違いがあることに気付いて、題材にふさわしい動きを見付けることができるように、単元を通して身体部位を意識させる言葉がけをしました。毎時間、行った手遊びのウォーミングアップでは、手や指、つま先、髪、おしりなど様々な身体部位を順番に動かしていきました。また生き物になりきって動く活動では、「お腹まで動いているね。」「肘も使って揺れているね。」など身体部位に意識を向け、全体で題材にふさわしい動きを共有していきました。イソギンチャクになりきって動いたときは、腰を動かしたり、頭を揺らしたりしていた児童を紹介することで、全身でゆったりと揺れる動きを児童は習得することができました。さらに友達と即興的に動く(ミラーリングする)活動では、友達のよかった身体部位をタッチしました。友達の首や膝、肩などを笑顔でタッチし、楽しそうによかった身体部位を伝え合っていました。そして最後に「わたしと同じで/ちがって~を動かしていたね。」と友達に伝えました。
授業後のふりかえりでは、ほとんどの児童が「〇〇さんの動きが、わたしとちがって~をつかっていておもしろかった。」と記述し、友達の動きの相違点に気付き、動きのおもしろさを感じることができたのではないかと思いました。

成果と課題

成果

・全身の動きをイメージし、動き続けることができるように手遊びの動きから毎時間始めたことで、生き物になりきって動く活動でも全員が動き続けることができました。

・国語科で学習した生き物(たんぽぽのちえ、スイミー)を題材として動いたことで、イメージしやすく、なりきって踊ることができました。

・たんぽぽの綿毛とイソギンチャクといった柔らかく揺れる動きを2時間で連続して取り入れたことで、動きの質が高まりました。

・全体で題材にふさわしい動きを共有するときに、つかっている身体部位を伝え意識させることで、動きの質が高まりました。

・ペアで動き、よかった身体部位をタッチして伝えることで、より友達の動きや自分の動きの身体部位を意識し、ふさわしい動きを見付けることができました。

 

課題

・友達と動く(ミラーリングする)活動ではペアになって動く目的意識をもてず、動きが小さくなる児童や、相手の動きを見たい、真似したいという意識が少ない児童もいました。