くるくるランド

図画工作科・「くるくるランド」 3年 

回転する仕組みや,回転によって場面が変わっていく仕組みを発想の起点とし,自身の経験したことや知っていること,好きなことと重ねて発想を広げ,ストーリー構成を考えていけるようにしました。この題材では,自分の表現したい世界をつくるだけではなく,回転する仕組みを生かしてストーリーや構成を考えて表現する力をつけていくことをねらいとしています。題材を通して,交流する場面で「自分の考えや作品をよくするために友達の考えや作品をみる」という視点をもち,目的をもって話し合いを行うようにしました。このような目的意識をもって話し合いを行う手だてとして,どんな視点で友達の考えを聞いたら良いのかを掲示し確認しながら学習を進めてきました。また,振り返りの際にも「交流によって見つけたことを自分の作品に生かせたか」を継続的に自己評価するようにしてきました。

めざしたいコミュニケーションの姿

(Phase3)共通点,相違点に着目して聞き,最適解を見出す姿(個の最適解)
(Phase2)自分の考えと似ているか違うかを比べて聞く姿
(Phase2)友達の考えを自分の製作活動に取り入れられないか考えながら聞く姿


本時のねらいと展開

ねらい

仕組みの良さを生かして,場面の様子が詳しく分かるように表すことができる。

展開
  1. お話づくりに興味をもつ
  2. 仕組みと出会う
  3. 課題をつかみ考える
  4. 話し合う
  5. 考えを付け足す
  6. ふりかえり

実践例(意図・取組)

友達の考えと比べて聞くためには,自分の考えをもつことが前提となるので,自分の考えをもち整理することができるワークシートを準備しました。また,児童が話し合いによって,考えの違いや良さを見付け,他者の考えを取り入れる必要感がもてるように,話の内容を「宝の地図を見付ける場面」から「宝箱を見付ける場面」に絞り,詳しい場面を考えるようにしました。
児童の発言や,ワークシートを見ると,友達の考えを聞いて自身の考えに生かしている姿や,友達の考えをさらに自分の作品に生かしている姿がありました。場面の具体的なイメージがもてない児童にとっても,友達の考えを聞いたり,板書をみたりすることが発想の手助けとなっていました。また,ワークシートに,絵や文で自分の考えを整理してから,友達の考えを聞くことで、視覚的に何を付け足したらいいかを確認しながら聞くこともできていました。たくさんの意見を聞く中で,それらの情報を頭の中で整理することは難しいが,板書によって項目ごとに整理し児童の考えを位置付けることで,児童はそこから必要なものを選択することができていました。
児童のふりかえりを見ると,ほとんどの児童が,みつけた友達の考えの良い所を書くことができていました。それに加えて,誰のどんなところを自分の作品に取り入れたのかや,それによって自身の作品がどのように変容したのかを振り返ることができている児童の様子も見られました。

成果と課題

成果
  • 掲示物で話を聞く視点を毎回確認することで,児童が目的をもって友達の話を聞くことができた。
  • 板書によって児童の考えを項目ごとに整理することで,友達のどの考えを自分の作品に生かすか,取捨選択する手助けになっていた。
  • 友達の考えを自分の作品に生かせたかを,毎回振り返ることで他者からどのような影響を受け,自身の作品が変化していったのかを自己認識できていた。
課題
  • 感覚的に友達の考えの良さを見つけることができるが,どのような点が良いのかを造形的な視点と結び付けて話すことができない。
  • 友達の考えを自分の作品に生かすときに,自分の表したいイメージに適切かを考えている児童が少ない。