どうしたらみんなが得点できる?スローイングゲーム

ゲーム(ボール投げゲーム)

めざしたいコミュニケーションの姿

[学年](Phase3)多様な考えを出し合う姿・最適解を見いだす姿
[単元] (Phase1) 自分の考えを相手に伝える姿
    (Phase2) 理由や根拠をわかりやすく伝える姿

 本単元のスローイングゲームとは,攻めは三人守りは二人で行います。攻めの三人は一人1個玉入れの玉を持ち,三つのゴールに向かって投げます。単元の初めは守り二人の位置を見ながら必ず空いているゴールをねらったり,守りがいても玉を捕ることができないコースをねらったりします。しかし,単元が進むにつれて自分一人で投げるだけではなく,「全員が同じタイミングで投げる」「友達が投げた後に投げる」「投げる場所を変えて投げる」など,守りと1対1の対決から3対2のゲームとしてとらえさせました。大きく分けて➀投げるタイミング➁投げる場所の二つを変えることで,チームごとに工夫することができます。チームで話合う必要性を感じながら,チームとして高得点をとるためにどんな工夫ができるかを考えさせ,話合いの後には必ず話合いについて自己評価をしました。

本時のねらいと展開

ねらい

攻め方の簡単なきまりを考えたり,選んだりするとともに,その理由を友達に伝えている。

展開

➀課題の確認

➁ゲーム➀・話合い「コミュニケーション場面」

➂ゲーム➁

➃まとめとふりかえり

めざすコミュニケーションの姿に迫るための手立て

★わかりやすく伝えるために,話型を提示したシートを使い話合いをする。
★言葉で伝えにくい動きを共有するために,作戦ボードを活用させる。

実践例(意図・取組)

 本時では,チームでたくさん得点を取ることを課題としました。グループで話し合う前に,たくさん得点を取るためにどんな工夫ができそうか全体で意見を分類しました。工夫するポイントは,大きく分けると➀投げる場所➁投げるタイミングの2点と全体で共通理解を図り,グループで話合いをしました。実際に自分たちがゲームの中でできそうな工夫について話し合わせるために,話合いで決まったことはゲームでやってみることとしました。
作戦ボードを操作しながら,自分の考えを伝える姿が見られました。言葉と作戦ボードのピンを使ってどの場所から投げればいいか話していました。9割以上の児童が,話合いの自己評価(4段階)で3以上の肯定的な評価をしました。どのグループも全体的に発話の量が多かったです。また,自分たちの動きだけではなく,「私たちがこう投げると,相手はこう動くだろう。」と守りの動きもピンを使って予測しながら説明している児童もいました。話型を提示したシートは,使うグループがほとんどありませんでした。話合いがうまくいかない時に活用するよう指導し,シートを配付しましたが,本時の話合いにおいては,児童に必要感はなかったようです。

成果と課題

成果

・作戦ボードに動きを可視化し,具体的に操作することで自分の考えを明確にすることができました。

・言葉と作戦ボードを使い,自分の考えを伝える姿が見られました。

課題

・話型のシートはほとんどのグループで使われることがなく,児童の実態に合ったものではありませんでした。

・グループによっては,一部の児童が多くの時間を費やしながら説明したため,ほとんど話せない児童がいました。

学びのバトン

[2年生バトン]
①稲垣(体育)→ 次は、②本多(音楽)実践になります。
・多様な考えをまとめる場面では,司会役の児童を決め話合いをする。