めざしたいコミュニケーションの姿
[学年](Phase3)話合いによって最適解を見いだしたり,合意形成をしたりする姿
[単元](Phase2)根拠を示しながら話す姿(Phase3)話し合うことに価値を見いだし,積極的に話し合う姿

本単元で扱うベースボール型の運動は,ルールを理解することが難しかったり,技能の個人差が大きくゲームを楽しめなかったりすることがあります。そこで,本単元ではみんながルールを理解し,ゲームを楽しむことができるように,簡易化されたティーボールを行うことを目標としました。本時は,今までのゲームをもとに,自分のチームの特徴に応じた作戦を選び,ゲームを行うことをねらいとしました。
本時のねらいと展開
自己やチームの特徴に応じて作戦を選ぶことができるようにする。
①課題の確認をする
②作戦を話し合う「コミュニケーション場面」
③ゲームをする
④ふりかえりとまとめをする
めざすコミュニケーションの姿に迫るための手立て
★チームに適した作戦を選ぶことができるように,前時までのゲームの記録や試合の様子を根拠に話し合うようにさせる。
実践例(意図・取組)

ベースボール型のゲームでは作戦が複雑になりがちなので,作戦のとらえを攻撃では「チームのめあてを決める」こと,守備では「役割を決めて動く」ことととらえて学習を進めました。作戦を決める場面では,今までのゲームでボールを打って得点することや連係プレーでアウトをとることなど,ティーボールのおもしろさを十分に味わっていたため,仲間と勝利をめざすために自分の考えたことを積極的に発言している児童の姿が多く見られました。どのチームも今までの試合記録や試合の様子を根拠として作戦を提案している児童が多くいました。
あるチームでは「みんな二塁をねらってしまって,一点しか取れなかったからバッティングのときに一・三塁の方をねらって打とう。」や「守備ではボールが捕れないときもあったから,後ろに行ってカバーしよう。」,「かたまると連携プレーができないから,連携プレーが取れるように散らばって守備をしよう。」という発言が見られました。実際のゲームではバッティングする児童に対して「体を一塁の方に向けて打とう。」という声かけや守備のときにカバーに走ったり、アウトゾーンに行ったりして自分の役割を果たそうとしている児童の様子が見られました。授業の最後には,「自分たちが決めた作戦がうまくいってよかった。」とふり返っていました。
成果と課題
・ルールを簡易化し誰でもティーボールのおもしろさを味わえるようにしたことで,積極的にゲームに取り組んだり話合いに参加したりすることができました。
・毎回のゲームのたびに,点数や守備位置を記録したことやうまくいったこと・困ったこと・まとめとふりかえりを話し合わせたことで,作戦をスムーズに決めることができました。
・司会はどのような役割を果たせばよいのかということを指導していきたいです。
学びのバトン
[6年生バトン] ①中前(体育)→ 次は,②音楽(徳田)実践になります。・役割や立場を決め,その役割や立場に徹して話合いに参加する。