ぴったり 目指せ!パーKING!

ゴムのはたらき

めざしたいコミュニケーションの姿

[学年] (Phase3) 共通点,相違点を確認しあう姿
[単元] (Phase2) 相手の話を受けて質問し合う姿

本単元は,第三学年の理科の中で初めて実験を行う単元なので,理科の問題解決のサイクルを明確に示して授業を行いました。児童が立てた「ゴムの伸びの長さを長くすると車の速さは速くなる」という仮説をもとに実験を行い,得られた結果を比較するために表やグラフに整理することで,ゴムの働きについて捉えられるようにしました。そして,自分でたてた「ゴムの伸びの長さを長くすると車の速さは速くなる」という仮説が正しいことを明らかにしていくことができました。

本時のねらいと展開

ねらい

既習をもとに,ゴムを伸ばす長さを変えると車が動く距離が変わることに気づき,ゴムを伸ばす長さを決めることができる。【思考力,判断力,表現力等】

展開

①課題を確かめ,見通しを持つ
②パーKINGゲームを行う「コミュニケーション場面」
③結果をもとに整理する
④まとめる

めざすコミュニケーションの姿に迫るための手立て

★数値を根拠としてゴムを伸ばす長さを決められるように、表にまとめながらゲームをさせる。
★試行するごとに話し合いの時間を確保することで,ゴムの長さの根拠を話し合えるようにする。

実践例(意図・取組)

 単元の最後に,ゴムの伸びの長さを調節して,指定された場所に車をぴったり停めることを目的とした「パーKINGゲーム」を行いました。3m~3m50cm,6m50cm~7mの二ヶ所を駐車場に設定しました。児童は,6回の試行の中で駐車場にぴったり停めることを目的としてゲームを行います。また、試行のたびに話合いの時間が設けられており,50cmおきに床に貼られたビニールテープを参考にしながら,次の試行のゴムの伸びを話し合えるようにしました。
 コミュニケーション力育成にあたり,「なんで〇〇なの?」というキーフレーズを示すことで,話合いの中で質問を意識させることをねらいました。また,数値を根拠としながらゴムの伸びを決められるように,視覚的にもわかりやすいワークシートを用いて6回の試行の結果をまとめさせました。
 実際の話し合いの中では「なんで、さっきよりも(ゴムののびを)1cm短くするの?」のように,キーフレーズを使って相手から考えの根拠を引き出す発言や,「1mも行きすぎてしまったから,15cmを12cmにしよう」「あと50cmだから,ゴムを1cm長く伸ばそう」のように,数値を根拠にしながら,ゴムののびを決めていく姿が見られました。

成果と課題

成果

・単元を通して仮説をたてることで、実験の目的を明確にすることができました。
・キーフレーズを示すことで、質問することを意識でき相手の考えの根拠を引き出す質問をすることができました。

課題

・児童の実験技能の未熟さにより正しい結果が得られず,グループ内のコミュニケーションに影響を及ぼすことがありました。

学びのバトン

次は、2学期実践になります。お楽しみに!