話し方・聞き方をみんなで評価

きいて きいて きいてみよう

めざしたいコミュニケーションの姿

[学年] (Phase3)多様な考えを出し合う姿
[単元]  (Phase2) 相手の話を受けて話す姿
     (Phase2) 相手の話を受けて質問する姿

 理科 植物の発芽と成長における横川実践では,話合いに必然性を生み出すことや,考えを可視化しながら話し合うことを経験させていくことが,さらにコミュニケーション力を育成できると確認し,教師から見た児童の姿と児童の評価にズレが生じないように,より客観的に自分の話し方・聞き方を評価できるようにすることが必要であることがわかりました。本単元では,第一次で,児童によるインタビュー活動を行い,その様子を動画撮影し,モデル動画(光村国語デジタル教科書5年より)との比較をすることで「話し手」「聞き手」「記録者」としてのポイントをとらえることにしました。また,適切な評価にするために,グループによるふりかえりを一枚のシートを用いて実施し,可視化することで自己評価の尺度をそろえるようにしました。

本時のねらいと展開

ねらい

話し手の目的や自分が聞こうとする意図に応じて,話し手の考えと比較しながら,自分の考えをまとめることができる。

展開
  • 課題を確かめ,自分の改善点を確認する。

<改善点を生かしてインタビューしよう>

  • グループでインタビュー活動をする。「コミュニケーション場面」
  • グループでインタビュー活動をふり返る「コミュニケーション場面」
  • 学習をまとめる

めざすコミュニケーションの姿に迫るための手立て

★自分のインタビュー動画とモデル動画(光村国語デジタル教科書)と比較することで,主体的な学習になるようにする。
★ルーブリックを意識しながらグループで話し合わせることで,ふりかえりの尺度をそろえながら学びを実感できるようにする。

実践例(意図・取組)

 本単元では,「誰も知らない友達の新たな魅力を発見しよう」をテーマに設定し,第一次において,自分たちの実態を知るため児童によるインタビュー活動を実施しました。インタビュー活動では教師の予想通り,思いつくままに質問をしたり,質問されたことだけに対して答えたりする姿が見られました。「詳しく聞くことができなかった。」というふりかえりが多く,児童に困り感が生まれ,モデル動画を視聴する必要感が生み出されていると考えられます。そこで,第一次のインタビュー活動に撮影した自分達の動画と比較する活動を取り入れました。よりよい話合いにするためのポイントを意欲的に話し合う様子が見られ,再度行ったインタビュー活動では個々の改善点を意識する姿が見られました。この姿から,自分たちの動画とモデル動画を比較することで,改善点が明確になり,話合いの質が高まったと思われます。
 単元の導入で行ったインタビュー活動と改善点を見い出し再度行ったインタビュー活動でのふりかえりの結果を比較すると,後者では,話す・聞くのどちらの点においても肯定的な評価が増えました。グループで他者評価を行うことで教師から見た児童の姿とのズレが起きにくくなり,自己の変容に気付かせるためにも有効であると推察されます。

成果と課題

成果

・自分のインタビュー動画とモデル動画(光村国語デジタル教科書)と比較することで,改善点を意識して話す姿が見られました。

・他者評価を一枚のシートを用いて実施し,可視化することで自己評価の尺度をそろえることができ,より客観的に評価を行う姿が見られました。

課題

・グループによる他者評価を継続的に取り組む必要がある。

学びのバトン

[5年生バトン]  ②吉木(国語)→ 次は、③中山(国語)実践
         になります。
         ・考えを可視化して話し合う