玉入れゲーム どんなおはなし?

あわせていくつ ふえるといくつ

めざしたいコミュニケーションの姿

[学年] (Phase2)相手の話を受けて話す姿、共通点や相違点を聞く姿
[単元]  (Phase1) 自分の考えを相手に話す姿
     (Phase1) 相手の話を聞く姿

 単元を通して、ブロック操作と言葉を結び付け、ペアや全体の場で自分の考えを話すことを行っていきます。本時では、運動会で行った玉入れをもとに問題場面を設定します。児童にかごの中にある玉を操作させ、全部でいくつ入ったのかを考え、学習を進めていきます。児童にとって身近な玉入れを取り上げることで、解決したいという思いをもち、増加の場面を考えることができます。そして、玉入れをした経験をもとに、ブロック操作や言葉を使ってペアや全体で自分の考えを話すことで、めざすコミュニケーションの姿に迫れると考えます。1年生でも話す・聞く姿が理解できるように、顔の表情と言葉で表した4段階のルーブリックを使って評価します。

本時のねらいと展開

ねらい

増加の場面を加法としてとらえ、ブロック操作や加法の式に表し説明することができる。

展開

①玉入れゲームを通して、学習の課題をつかむ。

②ブロック操作や言葉を使い、自分の考えをもつ。

③ブロック操作をして、ペアや全体で交流する。「コミュニケーション場面」

④学習のまとめとふりかえりをする。

めざすコミュニケーションの姿に迫るための手立て

★ペアや全体でブロック操作と言葉を結び付けて説明をさせる。
★コミュニケーションの様子を顔の表情「もやっ」と「にっこり」で表し、評価の場を授業の途中と終わりに2回設ける。

実践例(意図・取組)

 本時では、運動会の玉入れをもとに、増加の問題場面を設定しました。合併とは異なるブロック操作であることに気付かせるために,前時と本時の問題場面の違いについて、児童にかごの中にある玉を操作させ、確認しました。その後、ブロックをどのように動かすのかを問いかけ,増加するブロックを寄せた操作を行った児童の考えを取り上げました。その理由を全体に聞き,他の児童に操作をさせた場面では,次のような姿が見られました。「玉を入れているから、増えた右側のブロックを動かすんだよ。」と増加の場面であることに気付きながらも、その児童は両方のブロックを寄せる合併の操作をして、説明をしていました。説明を聞き、違いに気付いた別の児童の「あれ?」という発言から、もう一度ブロック操作と言葉を結び付けて、増加の場面を話す姿が見られました。
 1年生でも理解できるように、顔の表情と言葉で表した話す・聞くの4段階のルーブリック評価を提示しました。前述した児童のノートでは、授業の途中は「にっこり」と表していましたが、授業の終わりには「もやっ」で表していました。また、ルーブリック評価では、「話す」を3、「聞く」を4としていました。最後に増加についてブロック操作と言葉を結び付け、話すことができたものの、途中では操作と言葉を結び付けることが難しかったことを、自覚し、客観的に捉えていました。

成果と課題

成果

・ブロック操作と言葉を結び付けて説明をすることで、自分の考えを相手に話したり、相手の話を聞いたりする姿が見られました。

・授業の途中と終わりのコミュニケーションの様子をふり返ることができ、適切な評価をする児童が見られました。

課題

・クラスの話す姿の評価では、コミュニケーションの様子を自覚するのが難しい児童も見られ、教師と児童に話す姿の評価のズレがありました。

・掲示物だけではなく、話合いをする中で良い姿を広め、具体的な姿を児童と共有する必要性を感じました。

学びのバトン

①長谷川(算数)→ 次は、②片桐(道徳)実践になります。
         ・思考ツールを使ってペアで話合いをする。
         ・適切な評価をするために具体的な話す・聞く姿を児童と共有する。