知ってほしいな!ぼく・わたしのこと

めざしたいコミュニケーションの姿

自分の考えを相手に話す姿

 休校明け,1年生にとっては初めての小学校生活の始まりです。同じクラスの友達ともっと仲良くなるために,自分のことを,看板や名刺に表し,交換することにしました。大きく見やすい看板と,手元でじっくり見ることができる名刺。でも,わかりにくいところもあります。実際に看板と名刺を目にすることで,それぞれのツールの長所や短所に自分たちで気付くことができます。また,活動時間を多く確保するため,かくことを家庭学習で繰り返し取り組むことで,安心し自信をもって活動にのぞむことができます。

本時のねらいと展開

ねらい

安心して,自分の名刺カードを交換することができる。

席が近い友達から,他の友達の存在に視野を広げる。

展開
  • 家庭学習でかいてきた名刺カードを交換する
  • もらった名刺からわかったことを話す。

実践例(意図・取組)

 コロナ禍での小学校生活が始まり,まだ顔と名前が一致していない上に,顔の半分がマスクで隠されているので,不安そうな表情をしている児童が多かったです。そのため,安心して自分のことを表現できるように,学校でかいた自分を紹介する看板を参考に,家庭で名刺カードをかくことにしました。安心した環境で納得がいくまでかくことができるので,学校にきて友達と名刺交換をするときに,自信をもって取り組むことができるのではないかと考えました。また,相手意識をもって話すことができるように,席が近い友達のことを,席が離れた友達に紹介しました。
 自分のことを知ってもらうためのツールとして,看板は大きくて見やすいけれど名前と顔が結びつかない,名刺は手元にあって何回でも見ることができるし話もできるからうれしいけど席が離れている友達のことはわからない,と自分たちでそれぞれのツールの長所と短所に気付くことができるように,大きさや交換のしかたを工夫しました。また,席が近い友達に自分のことを話したり友達のことを聞いたりする活動をすることで,会話も生まれ,相手に親しみをもち安心できるようにしました。また,席の離れている他の友達のことも知りたいという思いをもてるように声をかけたり話していたことを広げたりしました。
 友達のことが気になっている児童が多かったので,意欲的に取り組んでいました。分散登校時に家庭学習で名刺をかいているので,名刺を渡す友達のことを想像しながら丁寧にかくことができていました。

成果と課題

成果

・分散登校の家庭学習として取り組んだことで、安心した環境で時間をかけて自分を紹介するカードをかくことができました。

・作成しながら楽しみな思いが高まっていたので,意欲につながりました。

課題

・家庭学習でくり返しかくので,飽きたり雑になったりする児童もいました。

・時間があまりなく,名刺カードから分かったことを話す指導が不十分でした。