リズム遊びで 楽しくおぼえよう

コロナ禍の折,歌唱や器楽演奏など音楽科では制限される領域がいくつもあります。そのような制限がある中でも,子供たちの音楽的活動を保障し,豊かな感性を養うための題材構成を考えました。リズム活動を通して楽典的要素を学んだり,リズム感覚を養ったりすることは,本題材だけでなく,今後,様々な領域の活動に取り組む際にも必要な知識や力となります。この学習で得た知識を今後の学びにつなげていこうとする姿を目指しました。

従来

ねらい / めざしたい姿

リズムが生み出すよさやおもしろさを感じ取ったり,歌唱や鍵盤楽器の演奏に興味をもち,階名で摸唱したり,リズム譜などを見て演奏する技能を身に付けたりする。

 

展開

1.歌唱活動を通して曲想とリズムとのかかわりについて考える

2.音符やリズムについて考えながら音楽づくりに取り組む

3.階名で歌ったり,鍵盤楽器を演奏したりして,演奏する技能を身に付ける。

課題

歌唱表現や鍵盤ハーモニカなどの器楽楽器の演奏ができない

実践例
(実践の意図、具体的な手立て、実際の様子など)

「リズムやドレミとなかよし」の題材は,音の長さや様々なリズム,鍵盤ハーモニカに親しむ教材です。ただ,現状では歌唱,器楽などの様々なアプローチが難しかったため,リズム学習を題材の中心に置きました。歌に合わせてリズムを打ったり,音の長さを考えて歌の歌詞を考えたりなど,歌唱や器楽を取り入れずに音符やリズムに親しむことのできる流れを考えました。

毎時間のウォーミングアップタイムでリズム遊びに取り組むことで,リズムや音符を身近なものとしてとらえられるようにしました。また,毎時間の取り組みを積み重ねていくことで,基本的な知識や技能を身に付けていきました。
この題材はリズム学習に適した教材が多く,曲に合わせてリズムを打ったり,歌詞を音符の長さに合わせて変化させたりしました。歌唱活動を取り入れなくても意欲的に学習に取り組むことができるよう,ワークシートや活動形態の工夫をしました。
「かえるのがっしょう」で階名や音の高さを考えながら表現する学習では,鍵盤ハーモニカで演奏するかわりにハンドサインで表現し,音の高さや並びかたを意識させました。

成果と課題

成果

・題材を通して一貫してリズム学習に取り組んできたことで,子供の音符やリズムに対する理解が深まりました。

・ワークシートを工夫したことで,各自が創意工夫をしながら学習に取り組む姿が見られました。

課題

・歌唱表現や器楽演奏でしか身に付かない力をどのように補っていくのか,今後のカリキュラムの進め方を考えていく必要があります。