実験方法を合意形成する

自然のなかの水のすがた

問題解決学習ではさまざまな場面で話し合いが行われます。コミュニケーション能力を育てる場面として,予想・仮説の発想、実験方法の発想の場面での話し合いの時間はどうかと考えました。課題の予想から仮説,それを基にした実験方法の発想へと,つながりのある授業展開と話し合いによって実験方法を合意形成する姿を目指しました。

めざしたいコミュニケーションの姿

それぞれの班においてメンバー間で合意形成して実験方法を考える姿

本時のねらいと展開

ねらい

自然界の水の様子について,既習の内容や生活経験を基に,根拠のある予想や実験方法を発想し,表現するなどして問題解決しようとする。
(思考力,判断力,表現力等)

展開

1.前時までをふり返る
・理科室の空気中に水蒸気はあるのかな。
本時の課題<空気中に水蒸気はあるのか>
2.課題に対して予想する
・冷やすことで水蒸気はまた水に戻るよ。
3.実験方法を考え,班で話し合う
・冷やせばいいと思うから氷を使いたい。
4.実験方法を発表,検討する
・冷やしたコップを冷蔵庫から出して置けばいいと思う。
本時のまとめ【水蒸気はあるはず。空気中の水蒸気を冷やせば水にもどると思うので,実験してみよう。】
5.本時の学習を振り返る
・話し合いで実験方法が決められたよ。

実践例(意図・取組)

授業の初めに前時のふりかえりをしたのち,「蒸発した水蒸気がまだこの理科室内にあるのか」と問いかけました。あると答える児童は多かったのですが,その理由まで言える児童は少なかったです。その中で「冷やすといいんじゃないかな」という児童の発言に,他の児童が「あたたかいとよく蒸発したのだから冷やすと元に戻るんじゃないかな」と発言しました。ここから,「空気中の水蒸気を冷やすことで水に戻れば,空気中に水蒸気があると言える」という仮説を立てました。

実験方法はグループで考えました。自分たちが考えた実験で仮説を確かめることを伝えると,積極的に話し合うことができました。実験方法はホワイトボードにまとめました。これまでの学習を基にしたビーカーに空気を閉じこめて冷やす実験と周りの空気を冷やす実験が出ました。そのあと,他のグループに質問する時間を取りました。実験の見直しでは,実験の曖昧な部分を分かりやすくしたり,水蒸気から戻った水と冷やすために使う水(氷)とが一緒にならないように実験を工夫したりするグループがありました。

成果と課題

成果

自分たちの考えた実験ができるということもあり,実験方法の話し合いや質問後の実験の見直しに積極的に取り組む姿が見られました。また,予想を基に仮説を立てたことで,大きくずれる実験はほぼありませんでした。

課題

友達の意見を聞かず,自分の考えを推し進める子供や,方法を発想できなくて受け身になってしまう子供がいました。合意形成には話し合いの方法とともに,自分の意見をもつことが大切であると感じました。