誰と考えが同じかな?違うかな?

親切にすると気持ちがいい「はしの上のおおかみ」B親切,思いやり

 中心発問では,自分の意見を主張するときに赤白帽子を用いました。自分の考えと同じか異なるかを視覚化するために,自分の意見に合わせて,赤色・白色帽子をかぶりました。
 また,おおかみの心の変化がわかりやすいような板書を工夫しました。子供からの意見を板書するときには,共通点・相違点別に板書するように意識しました。
 友達の意見の内容まで理解しながら聞けるような授業を目指しました。

めざしたいコミュニケーションの姿

自分と友達の意見との共通点や相違点を理解して聞く姿

本時のねらいと展開

ねらい

親切にしたときの気持ちよさを知り,誰に対しても思いやりの心を持って接しようとする心情を育てる。

展開

1.「ありがとう」についての経験を想起する
〇どんなときに「ありがとう」と言われたかな。
<おおかみはどうしてかわったのかな>
2.教材「はしの上のおおかみ」を読み,考え,話し合う
○どんな「ありがとう」があったかな。
〇おおかみはくまの後ろ姿をどんな気持ちで見ていたかな。
◎最初と最後の「えへん,へん。」のおおかみの心は変わったかな。同じかな。
〇どうして前よりずっといい気持ちになったのかな。
3.自己をふり返る
○おおかみやくまのように人に親切にしたことはありますか。
4.まとめ,ふりかえりをする
〇発問,◎中心発問

実践例(意図・取組)

2学期の1年生の様子は,ほとんどの子供は自分の話したいことは一生懸命話しています。しかし,友達の話を聞くときには,体を向けてしっかりと聞く子供もいれば手遊びをして聞いていない様子の子供もいます。話を聞いている子供も,内容までしっかりと理解しているかはよく分からない状態です。そこで,この授業では,自分と友達の意見との共通点や相違点を理解して聞くことを意識できるような手立てを二つ行いました。
一つ目は,中心発問の「最初と最後の「えへん,へん。」のおおかみの心は変わったかな。同じかな。」で自分の意見を主張するために赤白帽子を用いたことです。おおかみの心は変わった→赤色帽子,変わらなかった→白色帽子をかぶりました。自分の意見が誰と同じなのか,周りを見渡す様子が見られ,すぐに視覚的にわかったようでした。また,そう思った理由を聞くときにも誰がどのような意見を言うのかいつもよりも真剣に聞く様子が見られました。
二つ目は,おおかみの心の変化が視覚的にわかりやすくしたり,子供からの意見を共通点・相違点別に書いたりと,板書の工夫をしたことです。くまに親切にされて変化するおおかみの前後を比べることで,本時のねらいである,「親切にしたときの気持ちよさ」に気付くことができました。また,意見を共通点・相違点別に板書することで,自分は誰と同じ意見なのか,自分とは違う意見がこんなにもあるのかと視覚的に理解できたようでした。同じような意見ばかりでなく,いつもよりも多様な意見が多く出ていたため,低学年では,教師側が共通点・相違点を位置づけたり価値づけたりすることが有効であると感じました。

成果と課題

成果

・赤白帽子で自分の意見を主張することで,視覚的に誰と意見が同じなのかがわかりやすかったです。
・子供の意見の共通点・相違点別に意識して板書することで,視覚的にどのような考えが出たかわかりやすかったようで,同じような意見だけではなく色々な意見が出てきました。

課題

・自分の意見を赤白帽子で主張しましたが,全員が赤色帽子をかぶっていたため,子供同士で議論し合うという場面は見られず,あまり考えを深めることができませんでした。もう少し意見が分かれるような発問をしたらよかったと感じました。
・役割演技やワークシートに記入する活動がなかったため,発言をする子供の様子しか見取ることができませんでした。タイムマネジメントを考慮しながら,ワークシートやペア活動を行いながら,一人一人の思考を見取る場を設定していく必要があると考えます。