金沢大学附属小学校
早川 佳奈
めざしたいコミュニケーションの姿
くりかえし対象とかかわる中や友だちと遊ぶ中で、気付いたことを相手に話そうとする姿
自分のおもちゃとの共通点や相違点を理解して聞こうとする姿

みんなでピョンピョンガエルを作ると聞いて「やったー!」「楽しそう!」「早く作りたい!」と、みんなはワクワクです。みんなで同じ簡単な動くおもちゃを作ります。
同じおもちゃだから、分からなかったら聞けばいい。同じだけど、比べると違うからなんでかなと思う。みんなで「比べる」「くり返す」「試す」をして、理想のピョンピョンガエルを目指します。
本時のねらいと展開
みんなで同じ簡単な動くおもちゃを作り、遊ぶ中で、おもちゃを「もっとパワーアップさせたい」という思いをもち、試したり工夫を重ねたりすることができる。
1.本時の課題をつかむ
2.みんなでピョンピョンガエルを作って遊ぶ
3.遊んで気付いたことを交流し合い、パワーアップ活動をする
4.本時の学習をふり返る
実践例(意図・取組)
クラスのみんなで、ゴムの力で動くおもちゃの「ピョンピョンガエル」を作りました。みんなが作れるように、作り方や見本は提示しましたが、切り込みや輪ゴムのかけ方などは、子供が工夫をしながら作れるようにしました。制作活動はグループでしても良いとし、作ることに困っている子は友だちと一緒にしたり、他の子からアドバイスをもらってやってみたりと活動することができました。
しかし、活動の途中で「全然、跳ばないなあ」と困っている子がいたので、みんなに聞いてみることにしました。みんなは良く見ており、「こうしたら跳ぶよ」と的確なアドバイスをしてくれました。その他にも、作ったり遊んだりして気付いたことや工夫も交流し、自分のピョンピョンガエルと同じところや違うところを比べていました。
自分にはなかった工夫にも触れ、新たな視点を増やすことができ、その後「もうちょっとパワーアップしたい」と、さらにくりかえし試す姿がありました。いろいろ試して「ゴムをばってんにしたらすごく跳んだ!」「なんか跳ばなくなってしまった。ゴムを2本にしたら牛乳パックが曲がってしまったよ。」と、その原因も考えてふり返っていました。
成果と課題
・グループでしても良いとしたので、分からないことや工夫したことを友達同士で教え合う姿が見られました。
・自分のピョンピョンガエルが跳ぶための工夫をふりかえりで書くことで、良かったことや悪かったこと、友だちと比べたことを自覚することができました。
・「〇〇ピョンピョンガエルを作ろう」という自分の思いをもち活動したのですが、個々で目的は違うので、自分の目的には向かっているけれど、グループの中の違う目的の子へのアドバイスはしにくそうでした。
・時間が足りず、試す時間が短かったため、出てきた工夫の数は少なかったです。もっとたくさんの工夫が出れば、さらに「比べる、くり返す、試す」の活動が盛んになったのではないかと思います。