金沢大学附属小学校
清水 義之
めざしたいコミュニケーションの姿
自分の考えを正確に相手に伝える姿 提案文をもとに多様な考えを出し合う姿

対面で交流ができないため,書き手は文章に表したかった自分の意図や思いをうまく相手に伝えることができません。そのため,提案文をお互いに読み合うと誤字や脱字のチェックがメインになってしまいます。そこで書き手の意図したこと,書きたかった構成や展開になっているかを意識して読み合えるようにするために付箋で伝え合いました。付箋を活用して交流することで読み手にとっても,書き手にとっても正確に情報を共有し,意見を出し合うことができます。
本時のねらいと展開
・提案文の構成を考えることができる。
・目的や意図に応じて,感じたことや考えたことを書くことができる。
①自分の提案文の構成に合わせて付箋を書く。
②文章を交流する。
実践例(意図・取組)
書き手は,筋の通った文章になるように構成や展開を考えて提案文を書きました。それをお互いに読み合い,提案文に対する感想や意見を伝え合うことが本来の目的です。しかし,対面で交流ができないことや,密をさける必要があるため,簡単な感想や誤字脱字は伝えることができても,深く質問をしたり相手の意図を聞き取ったりする時間や場所がありません。そこで自分の文章の構成や展開が分かるように付箋を使って交流しました。
事前に提案文をノートに書いた際は文章の構成を意識して下書きしていましたが,清書用の用紙に書き始めると,文章の構成や展開がバラバラになっている様子が多く見られました。そこで,付箋を使うことで書き手は構成を意識し,相手に伝える文章をより意識して書いていました。読み手は書き手がどこに何を書きたかったかが分かり,助言がしやすくなっていました。
成果と課題
・書き手も読み手も書き手の意図や構成を共有しながら交流を進めることができました。
・付箋があることで,互いが同じ時間でなくても読み合うことができました。
・助言には個々の差があるので,複数の目で読み合うことが必要でした。